よくある質問と回答
質問1: セラピーは週何時間くらい受ければいいのですか?
最近の香港支局での研究(2002年)では、週15時間以上で効果があることが報告されていますが、子どもの能力や発達によって違いがあるので、一概には言えません。Autism Partnershipではセラピーを開始する前のクリニカル・ミーティングで、子どもの発達の程度や学習する必要のあるスキルの種類、その他さまざまな条件を考慮して、週何時間のセラピーが必要かを提案しています。
質問2: セラピーは何年くらい受け続ける必要がありますか?
子どもの発達の進み具合にもよるので一概には言えませんが、最低でも2〜3年は必要でしょう。自閉症の子どもが新しい行動やスキルを獲得するまでには時間がかかりますし、獲得したスキルをセラピーの場以外でも用いることができるまでに定着(般化)させるには多くの練習が必要です。ABAの最終目的は、発達障害をもつ子どもが一般の社会の中で障害をもたない子どもと同じように生活できるようにすることです。したがって、行動が般化する前にセラピーをやめてしまっては意味がありません。焦らずに、子どもの学習のスピードに合わせて、確実にセラピーを進めていくことが大切なのです。
質問3: セラピストは本社やほかの海外支社から派遣されて来た人たちですか?
東京支社のセラピストは日本で新たに雇用したセラピストです。全員が心理学の専門的知識と臨床経験を持ち、さらにABAについて多くのトレーニングを受けています。
質問4: 強化子(よくできたときのご褒美) はお菓子を使うのですか?
Autism Partnershipでは原則として玩具や身体遊び(くすぐりやトランポリンなど)を用い、できるだけ食べ物を用いないようにしています。より社会的にふさわしいものを用いることによって、セラピー以外の生活の場でも応用しやすくなりますし、その子の年齢にふさわしい玩具を用いることによってその子が同年代の子どもたちと関わることができるきっかけを同時に提供することもできます。ただし、食べ物以外にどうしても興味を示さない子どもに対してや、状況的にふさわしい場面では食べ物を用いることもあります。いずれの場合でも、物や食べものなどの強化子は次第に少なくしていき、褒め言葉などの社会的な強化子のほうへ移行していきます。褒め言葉も最初のうちは大袈裟で不自然に感じられるかもしれませんが、それはハイハイをしていた赤ん坊がただ立っただけで周り中から褒められるのと同じことなのです。子どもの行動が定着するにしたがって不相応に大袈裟に褒めることもなくし、より自然な形へと近づけていきます。
質問5: 平日は学校や保育園があってセラピーの時間が取れないので、夏休みなどの長期休みのときだけ受けたいのですが?
Autism Partnershipとしてそれはお勧めできません。自閉症の子どもが新しい行動やスキルを獲得するまでには時間がかかります。さらに、獲得したスキルをセラピーの場以外でも用いることができるまでに定着(般化)させるには多くの練習が必要です。たとえ夏休み中に新しい行動を獲得できたとしても、完全に定着する前にセラピーを打ち切ってしまえば、また元に戻ってしまう可能性もあります。そのようなセラピーでは十分な効果が期待できず、子どもやご家族にとって時間的、経済的負担がかかるばかりとなってしまいかねません。